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2020/8/17~9/4
IG Photo Gallery企画展

quartet
    京都造形芸術大学美術科写真コース(通信)'19年度卒業制作より

 IG Phto Galleryでは2020年8月17日(月)より「quartet 京都造形芸術大学美術科写真コース(通信)'19年度卒業制作より」を開催いたします。
 新型コロナウィルス感染拡大防止のため、予定されていた京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)の卒業制作展が2度にわたって延期されました。
 卒業制作展の準備をしていたみなさん方にとっては、発表の機会が先に延ばされるという残念な結果となっています。
 私は、同大学の2016年度卒業生で、そのご縁もあって、IG Photo Galleryでは2018年度の卒業制作から選抜した牧野友子写真展「なにが良かったのかなんて、にんげん終わってみないとわからないものよ」を開催するなど、同コースの卒業制作に注目してまいりました。
 そこで、2019年度卒業制作展開催の目途が立っていない状況に鑑み、急遽、当ギャラリーで作品の発表の場を提供しようと考え、展示をご希望の方を募ったところ、4名の卒業生の方々の応募をいただくことができました。
 写真表現への道を歩き出された4人の新進作家の作品にご期待ください。
 なお、会期中には出品作家によるトークセッション(オンライン)を予定しています。ぜひ、ご視聴ください。
 いつ終息するかわからない状況の中ですが、会場では感染予防対策を施した上、お待ちしています。


石田省三郎(IG Photo Gallery主宰)

 新型コロナウィルスの感染が拡大して以降、さまざまなイベントが中止または延期になっています。
 美術大学の卒業制作展もその一つです。
 卒業制作展の延期は発表する側にとってはもちろんですが、見る側にとっても残念な事態です。
 卒業制作展は作家の卵たちの最初の一歩です。
 学生たちのコンセプト、作品の技術的なクォリティにはばらつきがありますが、それぞれ教員の指導を受けて、ある水準に達したものです。また、人生で初めて取り組んだ初々しさがある作品でもあり、そのために時間を割いて取り組んだという重みもあります。
 今回展示される2019年度の卒業制作については、私自身も最終審査に立ち会わせていただき、卒業制作展を楽しみにしていました。
 このテーマを選んだのはなぜか。機材を選び、撮影し、プリントを仕上げるまで、いくつもの選択の結果がここに作品として結実しています。
 写真作品を見ることは、作家の意識を想像することです。どうぞ作品がこのかたちになるまでのプロセスを想像しながら見てください。きっと、作り手たちの意識が見えてくるはずです。

タカザワケンジ(写真評論家・IG Photo Galleryディレクター)

■会期
2020年8月17日(月)~9月4日(金)
時間:12:00~20:00(22日及び最終日は18時まで)
休廊:日曜日
*会場ではマスクの着用、消毒スプレーの使用をお願いいたします。
*ブックの閲覧に際しては、準備している手袋をお使いください。
*混雑する場合は、外で、お待ちいただくことがあります。

■トークセッション(オンライン) 8月22日(土)18:00~
出品作家×タカザワケンジ(写真評論家、IG Photo Galleryディレクター)
You Tubeにて、配信後、アーカイヴいたします。
チャンネル名:IG Photo Gallery
URL:https://www.youtube.com/channel/UCcGgcEoYRw-52aKVc4UesuQ/


■出品作家・作品・コメント
岩出麻衣子「angry?」

「「食べ物で遊んではいけません」。子供の頃、母によく注意されていた。そもそも、なぜ食べ物で遊んではいけないのだっけ? 命を頂いてるから? マナー違反だから? でもそんなに楽しいなら、大人になった今、思い切ってやってみるのはどうだろう」

宮野明子「そこに風が吹いていた」

「人工物にあふれた街の中で、時間と自然の力によって意図せずに生まれた風景に魅力を感じる。植物が成長して姿を変えていくように、街のあれこれが朽ちながらも更新され続け両者が馴染んでいくとき、美しい偶然の風景ができるように思う」

森下聖子「時のかさなり」

「築50年を越える私の家。年月の経過で出来たキズやシミ。いつからか其処にある物。生活の痕跡とともに残る家族の記憶を私は辿っている」

山本美里「ここにいるよ ー禁錮十二年ー」

「私の息子は重度心身障害児です。また、日常的に医療行為が必要な「医療的ケア児」でもあります。子供たちがどんな風に産まれてきても、私たち母親が自分たちの人生を諦めずに生きられる社会になることを願いながら、この作品を制作をしました。医療的ケア児とその母親が抱える特別支援学校の通学問題の『今』を知ってください」

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