タカザワケンジ展

2019/11/26~12/21
IG Photo Gallery 企画展

「非写真家3.0 こぼれた水をコップにもどす」


 IG Phto Galleryでは2019年11月26日(火)よりタカザワケンジ展「非写真家3.0 こぼれた水をコップにもどす」を開催いたします。
 タカザワケンジは写真評論家として活動するかたわら、写真について考えるための手段として写真展を開いてきました。
 今回展示する「非写真家3.0 こぼれた水をコップにもどす」は、写真展の複写を重ねる「非写真家」シリーズの最新作となります。
 「非写真家」は2018年2月に名古屋のRAINROOTS、MUNOの2カ所で開かれた展示を撮影・再構築した第1作(2018年、IG Photo Gallery)から始まります。続いて、「非写真家」展を撮影・再構成した「非写真家2 入れ子の部屋」(2019、The White)を発表し、今回は「非写真家2」展を複写した写真で構成されます。
 写真は目の前の世界を写し取るものとして使われています。しかし、目の前の現実には写真や映像といった、すでに一度、メディア化されてしまった現実がしばしば写り込みます。
 混じりけなしの現実というものを想定したとき、それを撮影した写真を一次写真、その写真を複写した写真を二次写真と考えてみましょう。そのとき、写真とその背景が写り込んだ写真は一・五次写真でしょうか? それとも、写真が写り込んだ正真正銘の現実でしょうか。
「非写真家3.0」は、写真展を撮影した写真を展示することから出発し、その展示をさらに複写し展示、そしてもう一度、その展示を複写して展示を構成するという手順を踏みました。その進化の形態を「3.0」という言葉で表しています。
 また、「3.0」を展示するのは「1.0」つまり、最初に「非写真家」を展示したIG Photo Galleryです。そこで一度複写したものを外で展示し、さらに写真によって戻す──その行為から「覆水盆に返らず」という言葉を想起し、作品タイトルを「こぼれた水をコップにもどす」としました。
 タイトルの「非写真家」は、作者が写真家ではなく評論家であるという理由からつけられました。また、カメラ技術の発達により、すべての人が手軽に写真表現を行えるいま、「写真家」とは何か? という問いを含んでいます。
 写真展を複写するという方法による「非写真家」はこの「3.0」で一度終了となる予定です。これまでの「非写真家」シリーズの総決算がどのような展示になるのか。ご期待ください。

■作家プロフィール
 タカザワケンジ

1968年前橋市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。写真評論、写真家インタビューを雑誌に寄稿。写真集の編集、写真についての展示など、写真のアウトプットに対する実践も行っている。構成・解説を寄稿した写真集に渡辺兼人『既視の街』(AG+ Gallery、東京綜合写真専門学校出版局)、石田省三郎『Radiation Buscape』(IG Photo Gallery)、井上雄輔『Containers in Tokyo』(Case Publishing)ほか。著書に『挑発する写真史』(金村修との共著、平凡社)。ヴァル・ウィリアムズ著『Study of PHOTO 名作が生まれるとき』(ビー・エヌ・エヌ新社)日本版監修。東京造形大学、東京綜合写真専門学校、東京ビジュアルアーツで非常勤講師を務めるほかカロタイプ(東京)、札幌で少人数のゼミを主宰。IG Photo Galleryディレクター。

個展
「非写真家2.0 入れ子の部屋 Nested room: non-photographer part2」
   (MUNO、RAINROOTS、paperback、名古屋、2018)
「非写真家 non-photographer」(IG Photo Gallery、東京、2018)
「非写真家 non-photographer」(MUNO、RAINROOTS、paperback、名古屋、2018)
「Osamu Kanemura's New Work? 」(The White、東京 2016)
「CARDBOARD CITY」(The White、東京 2015)
「Road and River」(アガジベベー、東京 2007)

グループ展
「写真史(仮)」(金村修との二人展、176ギャラリー、大阪、2017)
「写真史(仮)」(金村修との二人展、The White、東京、2017)
「写真の地層」展 Vol. 8(VIII)(世田谷美術館区民ギャラリーB、東京、2007)
「写真の地層」展VI(世田谷美術館区民ギャラリーB、東京、2005)

著書
『偶然の写真史II』(Triplet、2019)
『偶然の写真史I』(Triplet、2017)
『挑発する写真史』(金村修との共著、平凡社、2017)
『Kanemura's people』(Triplet、2016)
『窓とパンプス』(Triplet、2015)

■会期

2019年11月26日(火)~12月21日(土)
時間:13:00~20:00
休廊:月曜日・木曜日・日曜日・祝日

■レクチャー

2019年11月30日(土)18:00~
 タカザワケンジ「『非写真家』シリーズとは何だったのか?」
  これまで発表してきた『非写真家』シリーズについての総括と、
  写真表現の現在との関わりについてお話しします。
  予約不要、入場無料
  先着約25名。立ち見になる場合もありますので、ご了承ください。